歳時記

「忘却」ということ

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 島田紳助の記事が、ネットのニュースで見あたらない。
『クイズ! ヘキサゴン2』が続行の可能性が出てきたという記事が、わずかにあるだけ。
『人の噂も七十五日』
 と言うけれど、〝伸助ニュース〟は3日で関心の外ということか。
 これから週刊誌は伸助の〝黒い交際〟をバンバン叩くのだろうが、たいして興味を引くまい。
 情報社会は、次から次へと「興味あるニュース」をタレ流していく。
 タレ流しに遅れないよう、次から次へと忘れていかなければ、頭がパンクするのだろう。
「忘却とは忘れ去ることなり。忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ」
 とは、一世を風靡した『君の名は』の名セリフである。
 昭和27年にラジオドラマで放送され、
「番組が始まる時間になると、銭湯の女湯から人が消える」
 と言われるほどの人気だったという。
「忘れる」が当たり前になったいま、「忘却」という言葉は、もはや死語と言っていいだろう。
 まもなく民主党代表選が行われる。
 これまで民主党が何をしてきたのか。
「忘却」であってはなるまい。

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