以前、風水でお馴染みのドクター・コパさんと仕事をしたときのことだ、
コパさんが、こんなことをおっしゃった。
「仕事をしていてアイデアに詰まったりすると、私はわざとピーマンと酢の物を食べます」
なぜなら、コパさんはピーマンと酢の物が大嫌いだからだそうだ。
つまり、「ピーマンと酢の物を食べない」という「日常」に対して、それらを食べることで「非日常」を演出し、体内環境を変えるためだというわけである。
「体内環境の変化は思考経路を刺激しますから、新たなアイデアが面白いように閃いてくるのです」
と、コパさんはニコニコしながらおっしゃったものだ。
私は僧籍を得てから、偏食をしないよう心がけてきた。
食べ物に対して、好き嫌いを言うべきではない、と思ったからだ。
おかげで、偏食をしなくなった。
だが、アイデアに詰まったときに、コパさんのように嫌いな食べ物で「非日常」を演出することができなくなってしまった。
したがってアイデアは、ただ枯渇するばかりなのである。
「非日常」の演出
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