歳時記

「節約」と「評論家諸氏」

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 計画停電に終了宣言が出ると、今日のニュースにある。
 終了の理由は、暖かくなって暖房需要が減ったことと、火力発電所が再稼働したこと、そして節電効果の3つをあげている。
 だが夏場に向け、国を挙げて節電が論議されているときに、この終了宣言はどうだろう。
「そりゃ、よかった」
 と、私など気持ちが弛(ゆる)んでくる。
 計画停電は産業界に影響が多いのでやめるにしても、「夏場に向けた電力の危機意識」は何らかの方法で、継続させたほうがいいのではないだろうか。
 節電と言えば、「ライフスタイルの見直し」ということを、評論家諸氏がテレビで盛んに言い始めた。
 要するに「消費のタレ流しを反省しよう」ということだ。
 私も大賛成だが、その一方で、
「あなた方に言われてもなァ」
 という気持ちがある。
 つい先日まで、
「消費マインドを刺激すれば不景気は回復する」
「いまの不景気は、国民が将来の見えない不安から、お金をつかわなくなったせいだ」
 と、評論家諸氏は「もっとお金をつかえ」「消費しろ」と煽(あお)っていたではないか。
 それが一転、「ライフスタイルの見直し」を言い始めた。
 こういうのを「時代に迎合する」と言うのではないか。
 評論家諸氏は「時代を牽引」するかのように見えて、常に〝時代の後追いを〟し、したり顔で迎合するのである。

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