歳時記

オバマ大統領の「ノーベル賞」

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 オバマ大統領がノーベル平和賞である。
「なんで?」
 愚妻が素朴な疑問を口にする。
「それはだな、核兵器のない世界を目指すとオバマが言っているからだ」
「あら、目指すって言うだけでノーベル賞がもらえるの? ヘンじゃない?」
 愚妻もたまにはいいことを言うではないか。
「そのとおり。称賛とは偉業をたたえること。つまり〝結果〟に対してなされる評価なのだ。口先だけで評価されるなら、詐欺師はみんなノーベル平和賞だ」
「あなたも一緒ね」
「?」
「仏教がどうとか、幸せがどうとか、勉強がどうとか言っているけど、それって口先だけじゃないの?」
 イヤな女である。
「バカ者。オバマの今回の受賞はだな、評価は〝結果〟に対してだけなされるものではないという、人類の全世界に向けたメッセージなのだ」
「さっきと言っていることが違うじゃないの」
「君子は豹変し、前言にこだわらず」
「だから信用できないのよ。さっ、出かけるわよ」
 今日は保育園の運動会。
 愚妻に引っ張られ、朝っぱらから孫二人の〝応援〟に出かけた。
 孫の遊戯の最中、ふと空腹をおぼえ、
「昼は何食べる?」
 と聞いて、愚妻にニラまれた。
 もうすぐ夕方。
 幼児クラスの稽古が始まる。
 仕事も、押せ押せで溜まってきた。
 明日は早朝から中央仏教学院通信教育部の勉強会。
 オバマのノーベル賞のことなんか、考えているヒマはないことに、いまハタと気がついた。
 私に何の関係もないのだ。

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