「頑張って」という言葉が心の負担になる。
犯罪被害者白書に、そんな手記が掲載されているそうだ。
ひき逃げ殺人事件で兄を失った女性(29)が書いたもので、
「頑張って両親を支えてあげて」
「お兄さんの分までしっかり生きて」
そんな周囲の言葉に、何を頑張ればいいのかわからず、ひどく落ち込んだという。
そして、両親の悲しむ姿を見ているうちに、
「自分が代わりに死ねばよかったのではないか」
と、生きていることに罪悪感を覚え、
「両親を支えねば」
「苦しみから逃れたい」
という2つの感情で板挟みになり、やがて死を考えるまで精神的に追い込まれたという。
「頑張って」
と励ました周囲の人たちに罪はない。
私たちもまた、善意から「頑張って」と励ます。
「何を頑張ればいいのか」と吐露するこの女性の言葉は重い。
人生において「頑張る」とはどういう意味なのだろうか。
あらためて考えさせられた。
「頑張る」が心負担
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