いま、鴨川の仕事部屋。
年末年始と原稿を書き続けているので、腰も首も肩も悲鳴をあげている。
机に座ると腰が痛く、コタツに正座して書くと足が痛くなって30分ともたない。うつぶして書くと首が痛くなる。
要するに、どうにもならないのである。
20年来、お世話になっている整体治療師さんは売れっ子で、我が家に来てくれるのは1月末。
(こりゃ、もたねぇ)
てなわけで今朝、徹夜で1本書き上げたところで館山の健康ランドへ。1時間のマッサージを受けて、なんとか人心地ついた次第。
私は、もともと夜型の人間である。
週刊誌記者をやっていたせいではないかと思っている。ネタ拾いと称して、盛り場に朝まで浸かっていたし、〆切ギリギリまで取材するため、編集部にあがって原稿を書くのは深夜になる。
だから夜には強く、週刊誌記者の足を洗っても執筆は夜中だった。
だが2年くらい前から、これは不健康なことだと思うようになった。
身体の健康ではない。
人間の〝在(あ)り様〟として、である。
日の出とともに活動を始め、日没とともに仕事を終えるのが人間の自然な姿ではないか――そう思ったのである。
ま、こんな心境の延長に、得度とか畑があるのかもしれないが、そんなわけで2年ほど前から朝型に切り替えた。
5時起き、6寺起き、7時起きと、いろいろ試行錯誤を繰り返した結果、道場の稽古もあるし健康ランド、スーパー銭湯にも行くので、12時就寝7時起きがベストということで、それを実践している。
ところが、困ったことが起こるのだ。
依然として、夜にも強いため、忙しくなると深夜まで仕事する。
これは、ちっとも苦にならない。
で、明け方、ベッドに潜り込む。
ところが、7時には目が覚めてしまうのである。
脳は、朝型。
もう眠れない。
すなわち「朝型+夜型=終日タイプ」――保険プランみたいですが――そんな人間になってしまったのである。
ならば、もっともっと人生は有意義になっていいはずなのに、凡庸な日々である。
手話もちっとも上達しないし、空手や古武道の研究も遅々として進まないし、本は〝積ん読〟状態だし、お経の練習も、原稿も捗(はかど)らないでいる。
そこで悟った。
時間は「量」ではなく「質」です。
密度です。
そして密度は、量を圧縮することで高くなる。
これを集中力と言うのでしょう。
と、ここまで書いて、「集中力」については、私が道場で子供たちにいつも注意していることに気がついた。
いかに自分のことを棚に上げて日々、能書きを言っていることであろうか。
反省、反省。
辛抱する木に花が咲くなら、反省する木に何が咲くだろう。
くだらないことを考えつつ、いま深夜2時である。
朝型+夜型=終日タイプ
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