得度習礼を控え、体調を整えるため、仕事をすべて中断。健康ランドへ行ったり、家でゴロゴロしたりしていると、神経が弛緩して、このブログも休止状態になってしまった。
一事が万事と言うのか、ブログは仕事とは違って楽しみながら書いているのに、その楽しみさえ、億劫になる。「気分転換」と「割り切り」には自信があるはずなのに、思ったより不器用なのかもしれないと、反省しきである。
昨日、〝畑デビュー〟した。
知人から「苗を用意したよ」との電話があり、このときは弛緩した神経にムチ打って出かけた次第。
長靴に麦わら帽子、首タオル。定番の恰好をしてリヤカーを牽くだけで、もうすっかりベテラン気分。
「こんにちわ」
という挨拶も、腰をかがめて見せるなど、これもすっかりベテラン気分。天気ポカポカ、うぐいすが啼いて、実に気分がいいのである。
知人のお手本に従って、キューリ、ナス、小玉スイカ、シシトウ(だっかたな)などを植える。
「成長するのを見ると、病みつきになるよ」
と知人が笑い、私も嬉しくなってくるが、〝遊び〟だから楽しいのだろう。そうでなければ、病みつきになるほど楽しい農作業を放って、若者が街へ出て行くはずがない。
ということは、何事も〝遊び〟でやれば楽しくなるということか。
いい発見である。
夕方、久しぶりに馴染みの寿司屋に顔を出し、〝畑デビュー〟を告げると、
「もう隠居するんですか」
と、マジな顔で訊いてきた。
「畑をするのが隠居なら、農家の人はみな隠居になるじゃないか」
と、ヘ理屈をカマする。
ナスの浅漬けが出て、私は実はナスが嫌いであったことに、ハタと気がついた。昼間、ナスを植えたばかりではないか。「ナスは育てやすい」ということを聞いて植えたのだが、考えてみれば、私はナスが嫌いだったのだ。
しかし、やがて楽しみの収穫になる。ならば、ナスが好きになるしかないだろう。そう腹をくくって食べてみたら、これがうまいではないか。「食わず嫌い」というこを改めて知った。
いい発見である。
* * * * * *
まっ、そんなこんなで、これから5月16日まで、僧侶になるべく京都で得度習礼に臨みます。
外部との連絡は取れなくなるため、この間、ブログは休止しますので、よろしくお願い致します。
念願の〝畑デビュー〟をする
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