歳を拾うというのは、なんとお気楽になることか。
たとえば衣服。
新しく買おうかと思っても、
(いまさら買ってもなァ)
衣服を処分しようとしているのに、とんでもないこと。
で、パス。
本を買おうかと思っても、未読の本が何百冊もある。
残りの「健康人生」で読み切れるか。
と、なれば、
(いまさら買ってもなァ)
で、パス。
書いてみたい書籍の企画はいくつもあるが、
(いまさら書いてもなァ)
残りの人生を考え、どうしても書いておきたいテーマだけにしようということになり、これもパス。
気分はじつに楽チンなのである。
今日の午後は愚妻と冷凍食品を見にスーパーへ行った。
弁当から副食から、あるはあるは。
「よし、これからは冷凍食品だ」
「冷凍庫にたくさんは入らないわよ」
「入らなければ冷凍庫だけ買い足せばよいではないか」
なんだか人生の転機に臨んでいるような予感がするのである。