「生き方」の極意

人が先、我は後

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電車の席取りを思い浮かべてみればわかる。
「座りたい」
と思うから、席が取れなかったときに失望し、腹も立ってくる。

反対に、
「自分は座らずともよい」
と思えば、気持ちに余裕が生まれる。

席が「取れない」のではない、自分の意志で「取らない」のである。

人生も同様で、 地位も、名誉も、手柄も、そんなものは欲しい奴にくれてやればよい。
相手のためでなく、自分の心の平静のために。

『人が先、我は後』は「利他」の精神を説いたものだが、これを「自利」という現実の生き方から読み解けば、そういうことになる。

「人に譲る」は道徳ではなく、楽に生きる方法論なのである。

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