知人のHPに、リビングウィルのサンプル文が掲載してある。
リビングウィルとは「生前の意思」のことで、「延命治療はお断りします」と書面で表明しておくことだ。
最近、私もリビングウィルに関心を持っていたので、いい機会だと思い、「延命治療お断り」の意思表示を文章にした。
すると、どうだ。
気分スッキリと言うのか、身が引き締まる思いがしてきたではないか。
延命治療を考え、それを文章に遺すということは、否応なく自分の最期に思いを馳せることだ。
それも漠然とではなく、具体的に。
この私は必ず死んでいく身であるということ、老い、そして病にも冒されるであろうことが、現実として認識できるのだ。
これは、実に気持ちがいい。
人生が有限であることに気づかせてもらって、リビングウィルに感謝である。
あまりに気持ちがいいので、愚妻にも問うてみた。
「おい、おまえ、延命治療はどうするんだ」
するとキッとニラんで、
「病気でもないのに、何てこと訊くのよ!」
愚妻は、千年も万年も生きるつもりのようだ。
リビングウィルと無縁の生き方に、私はしばし考えさせられるのである。
「リビングウィル」ということ
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