原稿が追い込み状態だが、畑に行かねばならない。
野菜に追肥、そしてダイコンの間引き・・・。
時期を逸するとまずい。
だが、それはいいとしても、畑大指南役のS氏に、
「次ぎに来たら、耕耘機で耕しましょう」
と、恐ろしいことを告げられており、畑行は躊躇しているのだが、こういうときに限って愚妻が張り切るのだ。
昨日も夜になって、
「あっ、苦土石灰を買うのを忘れていたわ」
と量販店へいそいそと出かけていった。
苦土石灰は土に混ぜ、その上で畑を耕す。
要するに、
「明日は畑へ行って耕すんですよ」
と、言外のプレッシャーを私にかけているのである。
しょうがない。
今朝、深夜3時に寝て5時起きで、畑へ出かけた。
ところが、7時近くなっても、今朝に限ってS畑大指南役が来ないのではないか。
「おい」
と、ダイコンを間引く愚妻に告げた。
「急用を思いだしたゆえ、帰り支度をせよ」
すると、愚妻は私をジロリと見上げ、
「ちょっと、Sさんが来る前にトンズラする気でしょう」
バチ当たりな邪推をするのだ。
「バカ者!」
私は一喝して、
「Sさんが来る前に帰るのではなく、私が帰ったあとにSさんが来ることになるのだ」
きちんと事実を指摘してやったのである。
畑大指南役のS氏が来ない
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