歳時記

言葉の大切さを再認識

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今日の葬儀は朝早い時間だったので、時間調整のため7時過ぎに式場近くのマクドナルドに入った。
黒い僧衣の上に、夏物の濃紺の羽織を着ているので、坊さんとすぐにわかる。

すると、私の前にカウンターに並んでいた初老の男性が振り返って、

「暑いなか、ご苦労さまです」

と言ってくれた。

私のようなヘソ曲がりでも、親切な言葉をかけてもらうと嬉しくなる。
そう言えば数年前、ファミレスで中年のウェイトレスさんに同じように言われ、嬉しくなったことがあり、そのときのことを思い出して、やはり言葉は大事だと痛感した次第。

だが、週刊誌記者出身で、かつ物書きをやっていると、どうしても物事を斜に見てしまう。
コメントでも文章でも「寸鉄人を刺す」でもって、本質を衝くことを理想としてしまうのだ。

だが、「寸鉄」は決まればいいが、場合によっては舌足らずになってしまい、「差別だ!」「バワハラだ!」と糾弾される時代。

これからは、「寸鉄」はやめ、「和顔愛語」でいくべきだろうと、マックで大いに反省したのである。

というのも昨夜のこと。
日向灘の地震以後、愚妻が居間のソファにヘルメットを置いているので、私は言った。

「グラッときてからでは遅れをとるゆえ、24時間かぶっておれ」
「バカにしてなさいよ!」

愚妻が怒っていた。

もう憎まれ口を叩くのをやめよう。
今朝はマックでいい経験をさせてもらった。

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