歳時記

思いつきは失敗のもと

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昨日は都内のホテルで打合せがあり、迷った末、クルマでなく電車で出かけた。
たいした理由はない。
たまには電車に乗ってみたくなっただけである。

だが、この暑さ。
駅まで拙宅から歩いて10分ほどだが、汗をかくのがイヤなので、日傘を差して、そろりそろりと歩いた。

それでも汗はかくもので、駅にある百均に入り、涼んでから電車に乗った。
車内は涼しく、楽チンである。
で、最寄りの駅。
出口がいくつもあるので、あらかじめネットで調べてあり、スイスイと地上に出たのはいいが、何と広い通りの交差点で、しかも斜めにも通りが走っている。

街の案内板でホテルの場所を確認できたが、方向音痴の私はどっちへ行っていいのかわからない。
暑さにあせりが加わって、じわりと汗がにじんでくる。

何度も案内板を見るが、よくわからない。
田舎のジイさんみたいでカッコ悪い。
そもそも現在位置がわかっていないのである。

(えい、こっちだ!)

勝手に決めて歩きだした。

ホテルらしきものがない。
もう、汗びっしょりである。

と、そのとき、
(そうだ、スマホでグーグルマップ!)

窮すれば通じるである。
私の現在地から3分の表示ではないか。
だが、考えてみたら使い方がよくわからない。

(えい、こっちだ!)

勝手に決めて歩きだすと、ちゃんとホテルに着くから不思議である。
ただし、汗は頭から滝のように流れ落ちている。

電車で来なければよかった。
思いつきは失敗のもとであると、反省しきりの一日であった。

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