歳時記

一喜一憂するなかれ

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いつもの突然の腰痛で、ここ一週間ほど難儀。
腰痛と言っても、背中の左側、脇腹近くである。
これまで、いくつか整形外科で診てもらったが原因はわからず。

AIだ何だと言っても、この痛みの原因さえわからないのだ。
医学に文句の一つも言いたくなってくるが、そうであるなら自衛するしかあるまい。

ヘソ曲がりの私は、何事も逆張りを信条としているので、やるなら逆療法である。

少し回復した本日午後、
「痛テテテテ」
と、うめきながら腹筋。
そのあと、ウォーキングに出かけることにした。

「ちょっと、やめなさいよ」

愚妻が反対するが、もちろん聞く耳は持たず。

「雨が降るかもよ」
「雨がなんだ」
「お盆で忙しくなるのに大丈夫なの」

これにはちょっと怯(ひる)んだが、
「いや、歩くのだ」
「じゃ、傘を持って行きなさいよ」

無理やり折り畳み傘を渡され、歩き始めたらすぐにザーザーと雨が降り始めた。
蒸し暑く、汗が顔を伝う。
引き返そうかと思ったが、愚妻に嘲笑されるのが癪なので、いつものコースを1時間ほど歩いて帰宅。

愚妻は手ぐすね引いて待っていたのだろう。

「だから、雨が降るって言ったでしょ」

勝ち誇ったように言うのだ。

しかし、傘をさしてのウォーキングも悪くない。

『晴れてよし 曇りてもよし富士の山 もとの姿は変らざりけり』

かの幕末の英傑・山岡鉄舟はこう詠んだではないか。

何事も一喜一憂するなかれ、である。

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