歳時記

五輪より胆石

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いよいよオリンピックである。
「バブル方式」は穴だらけ。
これでコロナに感染したら、国は責任をとってくれるのか。

「とるわけないでしょ」
愚妻の返事はじつに明快で、
「かってに感染したって言うわよ」

そのとおり。

「五輪と個別感染の因果関係は、かならずしも明確でないと承知しております」

加藤官房長官が口をへの字にして、木で鼻をくくったようなことを言うのだろう。

「木の葉が沈んで、石が浮く」
これがいまの日本社会である。

「おかしいじゃないか!」
事実を鼻先につきつけても、

「石が浮くという事象についは報道等で承知しておりますが、その原因については専門家のみなさんにおいてご議論をお願いしているところでございます」

加藤官房長官が口をへの字にして、木で鼻をくくったようなことを言うのだろう。

明後日で胆石関係の検査が終わる。
大学病院を紹介してくれた医院に愚妻もかかっており、昨日、私の胆石について愚妻が質問をすると、

「取っちゃえばいいんですよ。手術しても日帰りですから」

明るい声でそう言ったと、愚妻がじつに明るい声で言った。

他人の不幸が蜜の味なら、夫の不幸はどんな味がするのだろうか。
オリンピックより、私は愚妻の明るい声に、そっちが気になるのだ。

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