歳時記

ものは言いよう

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コロナ禍も気分的に峠を超えたようで、日常生活がもどりつつあるとか。

それに伴い、「6月病」「7月病」がネット記事に見られるようになった。

在宅勤務から通常の出勤にもどることで精神的に不安定になり、ストレスから「6月、7月病」になるんだとか。

ついこのあいだまでは「在宅」という引きこもりによるストレスが取り沙汰され、DVがどうしたという記事が氾濫していた。

私も物書きの端くれなので、こんなことを言うのは気が引けるが、真逆のことをその時々に応じて、ああでもない、こうでもないと煽る。
自戒の意味を込め、メディアも書き手も節操がないとつくづく思うところである。

コロナが終息すれば、緊張から解放されたということを引き金に、
「虚脱ストレスに要注意!」
なんて記事が出るのだろう。

コロナ禍までは、「観光立国」を官民あげて声高に叫んでいたのに、観光産業の消費は8割が国内なので、これに力を入れていくと言いだした。
インバウンド景気のヨイショは何だったのか。

サプライチェーンもしかり。
鉦(かね)や太鼓で、中国へ草木もなびいたではないか。
それが一転、国内回帰だそうだ。

ヒモが長ければ「帯にぴったりだ」と言い、短ければ「タスキにピッタリだ」と言う。

ものは言いようとはこういうことを指すのだが、
「帯に短し、タスキに流し」
という諺もある。

こうしたまやかしがいつまで続くのか。
そういう視点でも、私はコロナ禍の第二波を注視しているのだ。

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