愚妻がよく笑う。
外出自粛で、ストレスが溜まっているのか。
元々よく笑う女だが、ストレスで愚かさに磨きがかかってきたようだ。
私のくだらぬ冗談に笑い転げる。
笑いは免疫力を高めるというので結構なことなのだが、笑いすぎて目から涙を流している。
「おい、大変だ、免疫力が目から流れ落ちているぞ!」
私が注意すると、さらに笑う。
「おい、笑いすぎると酸欠になるぞ。コロナで人工呼吸器が不足しているから、助けてもらえないぞ!」
何がおかしいんだが、「息が苦しい」と言いながら笑っている。
ま、辛気くさいよりいいか。
今日も外出自粛が続く。
お釈迦さんは言った。
「知足の人は地上に臥(ふ)すと雖(いえど)も、なお安楽なり」
足る知りて求めぬ人は安楽であるということだ。
外出自粛は安楽な日々になるのか、それともストレスの日々になるのか。
自分が試されるのだ。