「つくべき縁あればともない、はなるべき縁あればはなる」
「さるべき業縁のもよおせば、いかなるふるまいもすべし」
『歎異抄』に出てくる親鸞の言葉だ。
私たちの存在を含め、すべては「縁」に依る。
『災難に逢う時節には災難に逢うがよく候
死ぬ時節には死ぬがよく候
これはこれ災難をのがるる妙法にて候』
親鸞に良寛のこの言葉を重ねれば、
「日々の出来事に一喜一憂せず、縁に身を投げ出し、淡々と生きいけ」
と読み解ける。
何もしないというのではない。
縁を敢然と受け入れるということにおいて、これ以上の積極的な人生はないのだ。