一昨日、土曜の朝のことである。
「これ、どうかしら?」
愚妻が、配達されてきた梱包を解いて、私に見せた。
電気製品のようだ。
イヤな予感がした。
「何だ、それ」
「加湿器よ」
自宅はどの部屋にも加湿機能がついた空気清浄機があるではないか。
非難すると、
「道場で使うのよ」
平然と言う。
道場にも加湿器は2つ置いてある。
仕事部屋にもある。
さらに非難すると、
「ちょっと、ボーボーと蒸気が大量に出るのが欲しいと言ってたじゃないの!」
逆ギレである。
しばらく電気製品を買わないと思っていたら、このザマである。
仕方ないので道場に置いた。
3台になってしまった。
稽古していると、床が妙にベタつく感じ。
空手を長年やっていると、裸足の感覚はフツーの人より敏感なのだ。
ひょいと湿度計を見たら、70パーセントを超えているではないか。
あわてて1台を停止した次第。
そう言えば過日、
「インフルエンザのウィルスは湿気に弱いんですってね」
と愚妻が言っていたことを思い出した。
このときから加湿器を買い増すべく、通販を注視していたのだろう。
そこに、中国武漢のコロナウィルスのニュースが追い打ちをかけたものと、私は読み解くのである。
そして稽古が終わって帰宅すると、仏間に梱包したままの荷物がある。
何と、同じ加湿器を2台買っているではないか。
「備えあれば憂いなし」
「準備は結果を裏切らない」
私の好きな言葉だが、それにしても「なんだかなァ」の心境なのである。