ダイコンの芽が出ないと愚妻が言う。
積極的に白状したわけではない。
昨日、うなぎ屋で、ふろふき大根を出してくれので、ふと畑が気になり、
「おい、うちのダイコンはどうなっておる?」
と、問い質したところが、
「どうもなっていないけど」
しれっとして言ったのである。
「どうもなっていないとは、どういうことだ」
「芽が出ていないの」
「なぜだ」
「さあ」
とトボケた顔で言ってから一転、
「自分で畑へ行けばいいのよ!」
反撃に出てきたのである。
「そういうのを、自分のことを棚に上げると言うのだ」
「棚に上げているのはあなたでしょ」
愚妻は水掛け論にもっていき、勝負はドロー。
年の功である。
何が忙しいのかよくわからないが、畑に行く時間がない。
今年もあと1ヶ月半。
去年も、いや毎年こんな調子で1年が過ぎていく。
今夜は編集者にカメラマンを交えて、都内で企画の打ち合わせ。
ダイコンの芽が出ない
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