歳時記

「やれやれ」の気分

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 仕事が一段落。
 やれやれ、である。
 といっても、すぐ次ぎにかからねばならない。
 それでも一日くらい、ゆっくりしよう。
 明日は、山梨の日帰り温泉に行ってくるか。
 そんなことを考えていたら、先程、愚妻から電話。
「何時に帰ってくるのか」
 と訊く。
 昼メシの用意の都合があるからだそうだ。
 私が家を留守にすると、実に機嫌がいいのだ。
 そういえば昨夕、魚料理の店に顔を出したら、
「奥さん、具合が悪いわけじゃないでしょう?」
 と若い女将さんが訊いてきた。
 私ひとりで仕事場に来ているので、前回も今回も愚妻が一緒ではないからだ。
「元気も元気、元気すぎて困ってるんだ」
 私の言い方にトゲがあったのか、女将は曖昧な笑顔を浮かべて、
「ならいいんですけど」
 しかし、週に2、3日の一人暮らしは気楽でいいもんだ。
 愚妻もきっと、同じ思いでいるのだろう。
 悪口は言えないか。

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