テレビのスポーツニュースで「なでしこジャパン」のことを報じている。
観ていて、「なでしこ」というネーミングが気になった。
「なでしこ」は「撫子」と書く。
秋の七草のひとつで、可憐できれいな花だ。
このことから、日本女性の清楚な美しさをたたえて「大和なでしこ」という。
戦う女子サッカーに「なでしこ」はミスマッチのはずだが、誰も違和感をいだかない。
その理由は、推測するに、「日本女性の清楚な美しさ」が今や昔となり、「なでしこ」という本来の意味がわからなくなってしまっているからではないだろうか。
同じく男子サッカーの「サムライジャパン」もそうだ。
サムライは「侍」と書き、「武士」のことを言う。
武士を武士たらしめるのは「惻隠の情」である。
点を取って、はしゃぎまわることの対極にある精神だ。
それでも「サムライジャパン」というネーミングに違和感をおぼえないのは、日本において「武士道精神」が今や昔になったからだろう。
「なでしこ」と「サムライ」
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