歳時記

年の瀬になって、胃痛と鼻づまり

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 胃痛と、鼻づまりでまいっている。
 
 胃痛の原因は、雑事に追われ、じっくり原稿を書く時間がないことへの苛立ちだろうと思っている。
 原稿もハウツーものであれば、項目ごとに書けばいいので、執筆時間は細切れでもいいのだが、時代小説となればそうもいかず、苛立っているという次第。発売日をすでに2カ月遅らせてもらっているので、ヤバイのである。
 それでも今朝は、胃痙攣のような痛みが1時間ほど続いたので、念のため病院に行くと、旧知の若い医師がいつもの爽やかな笑顔で、
「胃カメラ、飲んで見ます?」
「またにしましょう」
 カメラは撮るものであって、飲むものではないのだ。
 鼻づまりは、どうやらアレルギーのようだ。
 春先の花粉症に加え、晩秋のアレルギーとなれば、1年の半分以上は鼻づまりに苦しむことになる。これもヤバイのである。
「うまくいかないのが人生」
 というのが、私の大好きな言葉だが、これから原稿の〝追い込み〟にかかろうというときに、ドドッと押し寄せる雑事と鼻づまり。確かに人生は、うまくいかないもののようである。
 来年は某社で、歴史小説を書く。
 そのため資料の読み込みを始めているが、鼻がつまると根気が続かず、遅々として進まない。
 他の執筆も同様で、それを編集者諸氏に告げると、
「鼻づまり? そうですか、大変ですね」
 ニコニコ笑顔で、
「〆切、お願いしますよ」
 ガツン、と〝五寸クギ〟を刺す。
 胃が痛くなるのも道理である。
 

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