時津風部屋の力士・斉藤俊君が亡くなった。
時津風親方がビール瓶で額を殴る一方、兄弟子が暴行を加えたという。
こんな大相撲のどこが「国技」だというのか。
お父さんが流す無念の涙を見て、怒りが腹の底からこみ上げてきた。
30年ほど前と古い話になるが、私が週刊ポストの記者をやっていた当時、「大相撲の八百長疑惑キャンペーン」の取材を担当したことがある。
当時、理事長だった春日親方は、私に、
「おまえらしつこいが、相撲取りに女でも盗られたのか!」
と、暴言を吐いたことがある。
九州場所でのことだった。
協会トップのこの稚拙な発言に、私は怒りを通り越してあきれたものだ。
朝青龍の対応でもわかったように、相撲協会は所詮、そんな程度の知性なのである。
相撲協会は、リンチが立件され逮捕に至れば、時津風親方を解雇すると言う。
刑事被告人になるのだから当然だ。
ならば北の湖理事長以下、協会幹部はどう責任を取るのか。
将来ある若者を殺したのだ。
協会トップの責任は万死に値しよう。
協会だけではない。
横綱審議会はどう対応するのか。相撲中継をするNHKはどう対応するのか、相撲協会を所管する文部科学省はどう対応するのか――。
亡くなった斉藤君のためにも、しかと見届けたい。
時津風リンチ事件と理事長の責任
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