キリストのフレスコ画修復失敗で知られるスペイン人女性が大晦日に亡くなった。
キリストが妙な顔になってしまい、 「サルのキリスト」と揶揄された。
世界中から批難囂である。
ところが、「サルのキリスト」のおかげで、この作品を所蔵するスペイン北東部ボルハの教会はすっかり有名になり、瞬く間に観光地になった。
何が功を奏するか、本当にわからないものである。
ただしポイントは、「サルのキリストに描けば話題になるだろう」と思ってそうしたわけではなく、本気で修復に取り組んだこと。
打算も下心もなかった。
すなわち「本気の失敗」という誠意を汲み取ったからこそ、ポジティブに受けとられたのだろうと思う。
こうしてみると、日々の処し方はすべからく「本気」と「誠意」が何より大事ということになるのではないか。
心の奥底に私利私欲という棘(とげ)を宿していようとも、「そうありたい」という思いは大切だろう。
「高根の花」には手が届かなくても、仰ぎ見てその美しさを愛でることはできるのだ。
本年もよろしくお願い申し上げます。