因縁生起。
略して「縁起」と言う。
仏教の根本原理をなすもので、《因》が《果》を生起し、《果》が《因》となって、さらに《果》を生じるということ。
これを釈迦は「重々無尽」と言った。
つまり、自分を取り巻く一切は「縁」によって生じているということで、自分の意志の及ばざるもの。
となれば、現状は「縁」として肯定し、ただ引き受けるのみ。
不平不満は天にツバする愚かな行為ということになる。
すなわち、ポジティブシンキング。
「晴れてよし 曇りてもよし富士の山 もとの姿は変らざりけり」
山岡鉄舟の言葉である。