昨日は、市内のホテルで、昇空館創設20周年の祝賀会を行った。
盛況で楽しい一時だった。
と言っても、私はいっさいノータッチ
すべて実行委員会におまかせで、パーティの段取りから記念誌の製作、エンブレム、ネクタイ、ジャケットの新調まで実行委員会の各氏が見事にやってくれた。
多士済々の昇空館ならではと、我ながら感心した次第。
実を言うと、私はパーティはあまり好きではない。
自分が主催するパーティは、まずやらない。
故安藤昇氏は、最晩年まで誕生会をやらなかった。
理由を問うと、
「俺が声をかければ、義理で来なくちゃいけない人間もいる。そういうのは好きじゃない」
そうおっしゃった。
自分を厳しく律し、人に迷惑をかけることを嫌った。
私ごときがおこがましいが、そういう処し方でありたいと願い、それに倣(なら)っている。
だが、昇空館を創設して20年。
会員諸氏の努力で、今日まで来た。
祝賀会をやろうというのであれば、私が反対する理由はない。
実行委員会への注文は、ただ一点。
「会員以外は声をかけないこと」
迷惑をかけたくないのでそうしたが、本来であれば、ご招待申し上げなければならない方もたくさんいらっしゃる。
そういう意味では礼を失することになるが、八方丸くいかないのが世のなかで、ここは割り切った次第。
昇空館は「足し算」で歩んでいくが、私は「引き算」で人生を歩んでいく。
足し算も楽しいが、引き算もまた楽しいものだ。
『晴れてよし 曇りてもよし富士の山 もとの姿は変らざりけり』
とは山岡鉄舟の歌だが、人生は「足してよし、引いてよし」。
日々に一喜一憂するなかれと、20周年に似合わぬことをパーティの席で考えていたのである。
20周年祝賀会
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