歳時記

時間は「追う」もの

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 その場で足踏みをしていて、一つ気がついた。
 無意識のうちに、どちらかの足を〝基準〟しているのだ。
 たいてい利き足のほうで、私の場合は右足がリズムの基準になっていて、
「右、左、右、左・・・」
 となる。
 そこで、わざと逆をやってみる。
 すなわち、
「左、右、左、右・・・」
 すると、どうだろう。
 感触がずいぶん違ってくるのだ。
「逆発想」という言葉があるが、観念でなく、自分の身体でやってみると、実によく理解できるのである。
 このところ時間に追われっ放しだ。
 だが、「もう」を「まだ」と、真に逆発想することができるならば、時間に追われることはあるまい。
 時間は「追う」のだ。
 そんなことを考えながら、今日もヨーイ、ドンの一日が始まる。

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