今日は稽古がないので、愚妻を連れて築地本願寺にお参りした。
親鸞聖人に感謝させていただく報恩講が、今日から始まるからだ。
私としては、朝6時30分から始まる晨朝法要にお参りしたかったのだが、愚妻が渋い顔をするだろうと思い、午後2時からの法要にした。
で、午後2時。
読経が始まると同時に、愚妻が居眠りを始めた。
結構なことだ。
「仏法は居眠りをして聞け」
と昔から言われるように、
「居眠りをしながら聞いていても、身体の毛穴から入ってくださるのが仏法」というわけで、お経も同じことだろう。
だが、あまりのスヤスヤに心配になってきた。
というのも、私の祖父は、近所のお寺さんでご法話を聞いている最中、眠るように亡くなったからで、たまたま昨日、畑指南役の親父と、そんな話をしたばかりである。
(まさか愚妻までも、お経を聞きながら築地本願寺でポックリ、なんてことはないだろうな)
気になって、膝でちょこんと突っつくと、ハッと目覚めた。
やれやれ。
安堵しながら、
「どうだ、お経が毛穴から入ったろ?」
耳元でささやくと、愚妻はキョトンとしていた。
どうやら、毛穴からお経が入るには、居眠りが少しばかり足りなかったようである。
愚妻と築地本願寺へ
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