日日是耕日

俗にありて、煩悩を耕す365日

歳時記

いつのまにか桜は散った

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 今年は花見をしなかった。
 気がついたら、桜はとっくに散っているではないか。
「おい、なぜ桜のことを言わんのだ」
 愚妻にクレームをつけると、
「余震で、桜どころじゃなかったでしょ」
 言われてみればもっともで、なるほど〝サクラ気分〟でなかった。
 が、しかし、それでは人生に潤(うるお)いがなくなってしまうではないか。花鳥風月を愛(め)でてこそ、日本人だ。
 そんなわけで、初夏の海を眺めようと、今日はこれから九十九里の仕事場へ出かける。
 大震災で多くの人名を奪った海は、今日もまた、何事もなかったように単調な波を寄せては返していることだろう。
 だが、同じに見えて、波もまた「無常」なのである。

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