日日是耕日

俗にありて、煩悩を耕す365日

歳時記

草も非行も、伸びてからでは遅いのだ

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 暑い。
 梅雨明けと同時に、昨日も今日も酷暑である。
 あれは高校1年のときだったか。
 選択教科であった柔道の時間に、
「暑いなァ」
 と、こぼしたら、
「夏は暑いことに決まっておる!」
 おっかない柔道教師に、えらく叱られたことがある。
 もっともなことで、私は反論できなかったが、いまならきっとこう言うだろう。
「暑いとわかっていながらも、暑いとこぼす気持ちをわかってくださいな」
 減らず口とはうまいことを言ったもので、加齢と共に身体も心もすり減っていくが、口だけはますます達者になるようである。
 その猛暑のなか、昨日は畑の草刈りに行った。
 100坪の一面、草ぼうぼう。
 86歳の親父がボーゼンとしながらも、
「じゃがいもを植えた場所、わかるか?」
 なかなかどうして、しっかりしているのである。
 草刈り機を使って草を刈り始めたが、これが機械の刃にからまって大変なのである。
 2時間以上、ぶっ続けでやって、残りは来週とした。
 
 非行の芽は早期に摘み取れと言うが、草刈りをしてみて、そのことが身にしみてわかった。
 草も非行も、伸びてからでは遅いのだ。

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