日日是耕日

俗にありて、煩悩を耕す365日

歳時記

「言い訳」は「挫折」と同義語なのだ

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■悲しいときに笑えるから人間
 嬉しいときは笑い、悲しいときは泣く。
 感情を素直に現すことが「人間らしい」と言われる。
 そうだろうか。
 腹が減れば鼻を鳴らし、痛いときに泣くのは、犬や猫だ。
 人間は犬や猫ではない。
「人間らしい」とは、喜怒哀楽の感情をコントロールすることだと私は思う。「悲しいとき」に「笑える」から人間なのだ。
 感情を素直に現す人は、「人間らしい」のではなく、「動物らしい」と言うべきなのである。
■「あんな人生」から「あれも人生」
 夕方早い時間、居酒屋から音程ハズレのカラオケが聞こえてくる。
「あんな人生はイヤだ」
 と思って、ふと考えた。
 そうじゃない。
「あんな人生」ではなく、「あれも人生」なのだ。
 賛同せずとも、人の生き方と価値観を認めること。
 これが大事だと思った。
■挫折には理屈がつく
 趣味は、いったん始めたら、あるレベルまでやりとげること。
 みずから望んで始めることだからだ。
 
 そして趣味は、目標を掲げ、達成することで満足を得る。この満足感を得ることこそ、趣味の素晴らしさであり、人間だけに与えられた特権でもある。
 ところが、志に反して挫折することも少なくない。
「仕事が忙しいから」
「家庭の事情で」
「体調が悪くて」
 挫折には、必ず理由がつく。
「言い訳」する。
「言い訳」するのは、挫折に対してうしろめたい気持ちがあるからではないか。
 逆説的に言えば、「言い訳」は「挫折」なのだ。
 すなわち「言い訳」のない人生をもって、幸福とする。
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 思うところあって、手話サークルに入って、手話の勉強を始めた。
 挫折せず、あるレベルまでやりきれるかどうか。
 身が引き締まる思いでいる。

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