日日是耕日

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歳時記

「節電を喜ぶ」を考える

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 電気代が2割安くなっている。
 これまでいくらかかっていたのか知らないが、愚妻がそう言って、とても喜んでいる。
 なるほど節電も、こうして〝成果〟が具体的に数字で見えるのは、励みになって結構なことだ。
「もっと節電しなくちゃ」
 と愚妻が張り切り、私も節電に目覚めた。
 で、子供たちにも節電意識を持たせようと、小学生の稽古時間に道場の電気を半分消してみると、
「ワー、節電だ、節電だ」
 と喜んでいる。
 ゲーム感覚である。
「節約」ということを教えようとしたのが、電気に対して「ありがたいこと」という認識のない子供たちにしてみれば、面白がるのは当然だろう。
 愚妻は経済的視点から節電を喜び、子供はゲーム感覚として節電を喜ぶ。
「節約」とは「無駄にしないという感謝の心」であると考える私は、いささかの違和感をおぼえるのだ。

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