歳時記

右の脇腹の鈍痛

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ここ数日、右の脇腹に断続的な鈍痛である。
腹部の前面なので、結石ではあるまい。
結石は背面が痛むのだ。

痛いのはいいとしても、虫垂炎の兆候だと困る。
ご葬儀のお勤めをしていて、
「痛テテテテ」
となったのではヤバイではないか。

で、一昨日。
愚妻に意見を聞くと、
「そんなこと、私にわかるわけないでしょ。明日、お医者さんに行ったときに診てもらえばいいじゃない」
明快に言ってのける。

昨日は、高血圧の定期診察だ。
だが、医者へ行って、あっちが痛い、こっちが痛いと言うのはカッコが悪い。
私の性格を知る愚妻は、
「ちゃんと言うのよ!」
目を吊り上げて送り出した。

高血圧の診察が終わり、どうしようか迷ってから、
「脇腹に鈍痛が・・・・」
世間話をするように言うと、ベッドに寝かされて触診。

食事を摂ったか問われ、まだだと言うと、すぐにレントゲン、腹部のエコー検査をすると言う。

町医者なので検査は、通常診察の時間外に予約で行う。
待合室にはたくさんの患者さんが診察を待っている。
「私のために時間を取るのは・・・・」
気が引けるので遠慮がちに言うと、
「病状は人によってちがうんです。待つのがイヤな人は帰ればいい」

毅然とおっしゃる。
実にカッコいい。
こんなお医者さんもいるのだ。

この態度は見習うべきで、
「私の読経がイヤなら、ほかの坊主に頼めばいい」
このくらいの自負を持って法務に当たるべきだと、横腹の鈍痛も忘れて思った次第。

で、検査の結果。
胆石だそうだ。
素早い検査、そして小さな胆石を発見する眼力。

非礼ながら思わず感心すると、胆石は得意分野で、大学病院でこれまでどのくらいの数の手術をしたかわからないほどだとか。
薬を処方され、様子を見ることになった。

帰宅すると、愚妻が待ち構えている。
「どうだったの?」
詰問の口調は、刑事の取り調べである。

胆石であることを話すと、
「やっぱりね」
勝ち誇ったように言う。
診察時に症状を告げるように言った自分の手柄であると、愚かにも愚妻は威張るのだ。

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